ヨナオシクス

まったり三十代フリーライター(ワープア)が様々なことを調べています。主なソースはWikipediaとYoutubeです。

マイクタイソンと天使と悪魔とハト

ある日ネットでマイクタイソンのシャドー動画を見たことがあった。

www.youtube.com

 

拳が見えないなんてのは漫画の世界だけの話だと思っていたので、世界を取る人間というのはやっぱすごいんだなと感心してしまった。

 

名前は知っているものの、どんな人物か知らなかったので調べたことがあった。

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マイクタイソンは元々は気の弱い少年でいじめられっ子だったそうだ。しかし、ある日可愛がっていたハトを目の前でいじめっ子によって殺されてしまい逆上した結果いじめっ子をボコボコにしてしまう。

 

ハトを殺されたことでタイソンの生活は一変する。人生のターニングポイントが「ハトを殺されたこと」と普通の人が言ってもここまでの迫力はでないだろう。

 

その後、自分の強さに気が付いたタイソンは非行を繰り返し少年院に収監されてしまう。そこで、タイソンのボクシングセンスに目をつけたのが過去に世界チャンピオンを何人も輩出した「カスダマト」というボクシングコーチだった。

 

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マイクタイソンの保護責任者として生活の面倒とボクシングのトレーニング両面でサポートして、マイクタイソンに自分の親よりも親らしいと言わしめたカスダマトは、清廉、潔白で興行の金に群がるギャングとも戦うような人物だったそうだ。

 

若い頃に喧嘩で片目を失明しており、20代から白髪という特異体質だったそうで、ボクシング漫画の「はじめの一歩」に登場する鴨川ジムの会長のモデルでもあるという。

 

カスダマトの言葉に以下のようなものがある。とても力強い言葉が並ぶ。

 

「モノを欲しがり過ぎてはいけない。堕落はそこから始まるのだ。車が欲しいと思う、洒落た家にピアノも欲しいと思う、思ったが最後、したくない事までやり始める事になる。たかがモノのためにだ」

 

「高い次元においてリング上の勝敗を決するのは、肉体のメカニズムではなく精神力である」

 

 

最後までやり遂げるか、やり遂げないかで、人は英雄にも臆病者にもなるのだ

 

 

マイクタイソンの強さの秘密は「ピーカブー」と呼ばれる顔面を両手で覆うスタイルが挙げられるが、メンタル面でのカスダマトによる「てこ入れ」こそが本当のコアだったのではないだろうか。ヘビー級としては身長が180cm前後と小柄ながらも、自分より大きいファイターに向かって進んでいくためにはかなりの精神力が必要となる。

 

しかし、カスダマトが死去するとタイソンの精神は不安定となり次第に坂を転げ落ちていくことになる。

 

タイソンが堕ちていくキーとなった人物が「ドン・キング」と呼ばれるプロモーターだった。過去に数件殺人事件を犯しながらもなぜかシャバにいる不思議な存在で、モハメド・アリなど有名ボクサーをプロモートした実績もあった。しかし、業界での悪評が多いためカスダマトはタイソンに組んではいけないプロモーターと念を押していたという。

 

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カスダマトが若白髪だったのに対して、ドンキングは逆立ちしたヘアスタイルがトレードマークだった。寝ているうちに勝手に逆立ち始めたそうで、「神の啓示」があったと本人は言っていたそうだ。

 

ドン・キングと組んだことで、マイクタイソンのメンタル面をサポートしていた従来のチームは外され、イエスマンばかりが周りに集まった結果タイソンの私生活は乱れるようになる。すると、トレーニングにまともに取り組まなくなり、結果として精彩を欠いた試合が続きついにはTKO負けをしてしまう。

 

「高い次元においてリング上の勝敗を決するのは、肉体のメカニズムではなく精神力である」

 

という前述のカスダマトの言葉はこのことを指していたのかもしれない。

 

天使のような「カスダマト」と悪魔のような「ドンキング」に挟まれたマイクタイソンだが、「困ったときに助けてくれたドンキングにも感謝はしている」と発言していたという。

 

対戦相手の耳を噛みちぎったり、トラを飼ったり、レイプ疑惑があったりと狂暴凶悪なイメージのあるマイクタイソンだったが、一体何を考えて生きてきたのだろう。

 

マイクタイソンの名言集というものがあって読んでいると、理知的な言葉が並ぶ。そういえば、愛読書がキルケゴールだとどこかで読んだことがある。

grapefruitmoon.info

 

「なぜ日本人は俺をアメリカンドリームだなんて言うんだよ!違う!何もわかっちゃいない!俺はアメリカの悪夢なんだ!」

 

とても気になる一節だった。

 

実は一番冷静に世の中を観察していたのは「カスダマト」でも「ドンキング」でもなくマイクタイソン自身だったのではないだろうか。

 

引退した現在は好きだったハトの飼育に没頭しているらしい。

 

マイクタイソンの一連の成功と転落の物語は「ボクシングの世界王者」になることではなく、ハトを殺されて暴力に目覚めた人間が、天使と悪魔に見染められ一周回って「元のハト好きの人間」に戻るところに本当の意味があったのではないかと思っている。

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