ヨナオシクス

まったり三十代フリーライター(ワープア)が様々なことを調べています。主なソースはWikipediaとYoutubeです。

NHK映像の世紀と21世紀の見えない戦争

映像の世紀」と呼ばれるNHKが制作した番組がある。

 

モノクロの20世紀の映像を時系列に並べているのだが、

時間が経つのを忘れて見ていられる。

NHKはドキュメンタリーはクオリティがとても高い。

受信料徴収するよりオンデマンドで見たいものだけ見せてほしいといつも思う。

 

映像の世紀で多くの発見があったのが第一次世界大戦だった。

 

当時ヨーロッパの王族は王室間で政略結婚を繰り返していたため、

当時のイギリス国王ジョージ5世とロシア皇帝ニコライ2世の顔がそっくり

だったらしい。

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様々な国に分裂していたものの、

王族間の血のつながりがあったためなのか第一次世界大戦までの戦争

は一部の戦闘要員同士で戦い、ある程度勝敗が見えたら手打ちを

するというどちらかといえば「スポーツ」感覚のものだったそうだ。

 

第一次世界大戦はそのようなスポーツ的な戦争を、

「総力戦」と呼ばれるあらゆる人間の総力を結集したものへと変えてしまった

という。

 

戦争を総力戦へと後押しを行ったものが産業革命によるテクノロジーの革新であり、

飛行機、戦車、マシンガン、毒ガスなど現在へと禍根を残す大量破壊兵器

萌芽は第一次世界大戦で芽生えたと言っても過言ではないだろう。

 

映像の世紀で有名なシーンに後のイギリスの首相となったチャーチルによる

第一次世界大戦の総括を紹介するものがある。

そこでは人類の未来を見通していたかのような鋭い洞察がなされていた。

 

それは以下のようなものだった。

戦争から、きらめきと魔術的な美がついに奪い盗られてしまった。
アレクサンダーやシーザーやナポレオンが、兵士たちと危険を分かち合いながら、
馬で戦場を駆け巡り、帝国の運命を決する。
そんなことはもうなくなった。
これからの英雄は、安全で静かで、物憂い事務室にいて書記官たちに取り囲まれて座る。
一方、何千という兵士たちが、電話一本で機械の力によって殺され息の根を止められる。
これから先に起こる戦争は、女性や子供や一般市民全体を殺す事になるだろう。
やがて、それぞれの国々は大規模で、限界のない、一度発動されたら制御不可能となるような
破壊の為のシステムを産み出すことになる。
人類は、初めて自分たちを絶滅させることが出来る道具を手に入れた。
これこそが、人類の栄光と苦労の全てが最後に到達した運命である。 

 

第二次世界大戦が終わり一見戦争が終わったように見えたが、

20世紀の後半は工業と経済という分野で「見えない戦争」が引き続き行われて

いたのではないだろうか。

日本における3万人という年間の自殺者の数字は戦争の死者として

捉えると現実味を帯びてくる。

 

道を歩いていると道路脇に花束がたむけられている光景を目にすることがある。

恐らく交通事故によって命を落とされた方がそこにいたのだろう。

経済戦争で生み出されたものが一般市民に危害を加える場面に

出くわすたびにチャーチルの言葉が頭に浮かぶ。

 

また、第二次世界大戦中の新聞を閲覧したことがあるが、

当時の新聞には軍人の写真がところどころに貼られていて

戦争の勝敗について様々な記事が日々掲載されていた。

 

それはまるでワールドカップの勝敗とスター選手の記事を

連日載せている現代のニュースに通ずるものがある。

人間の本能として「戦争」は常にどこかに存在しているということなのだろうか。

 

では、21世紀の戦争はどのようなものになるのだろう。

インターネットの普及による新たな産業革命は「情報革命」とも呼ばれている

そうだが、そこで行われる戦争は情報戦争の様相を示すのだろう。

 

2chの創設者であるひろゆき氏は、

 

「自分に子供ができたら2chを見せない教育ではなく、2chを見せても大丈夫な教育をする」

 

と言っていたそうだ。

要は自分に都合の良いもの悪いものを含めて

自分の頭で冷静に考える習慣をつけるということなのだろう。

 

話をまとめると、

テクノロジーの仕様は変わっているが人間の仕様は変わっていない。

ただ、オプションだけがやみくもに肥大化しているだけなのだ。

 

今の状況を例えるなら、車のディーラーでオプションに「カーナビの他にロケットランチャーもつけときますか?」と聞かれているようなものなのかもしれない。